日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣 足葉よく入り地景黒く輝き金筋掛る匂口明るい優品 刀 無銘 千代鶴守弘 法量 説明 長さ
反り
元幅
先幅
元重
鎬厚
先重
鋒長
茎長
重量 71.5cm
2.1cm
3.2cm
2.0cm
0.60cm
0.76cm
0.50cm
3.0cm
15.8cm
653g 鎬造、庵棟、身幅広く、反りやや深く、腰反りつき、中鋒。鍛は、板目肌に、杢目・流れ肌など交じり、地沸微塵に厚くつき、地景頻りに入り、淡く映り立つ。刃紋は、のたれに、互の目交じり、足・葉よく入り、小沸深くよくつき、金筋掛る。帽子は、直ぐに小丸。彫物は、表裏に棒樋に添樋を掻き通す。茎は、大磨上、先切、鑢目切、目釘孔五。ハバキは、金色絵一重花菱紋。
守弘は、来国光の子で越前に移り鍛刀した来国安の子と伝え、千代鶴派の祖となり、南北朝時代文和三年の年紀作がみられ、その活躍期は明白である。この刀は、身幅広く、反りやや深く、腰反りつく太刀姿で、板目肌に、黒く光る地景入り、淡く映りが立つ地鉄に、のたれに、小互の目交り、足・葉よく入り、小沸深くつき、金筋掛るなど刃中よく働き、匂口明るい優品である。